江戸時代のお伊勢参りを再現(二見浦、外宮、内宮、朝熊山)

2ヶ月前に自転車でお伊勢参りをしたばかりですが、その直後から、自分の中の「神社熱」がヒートアップ。神棚を購入したり、古事記を何冊も読み込んだり、日本の歴史や神話について学ぶ日々を過ごしていました。

2ヶ月前に初めてお伊勢参りした時は『天照大御神が日本の最高神』『赤福が有名』『伊勢うどんは好き嫌いが分かれる』ということくらいしか知識がありませんでした。

しかし、日本という国は知れば知るほど面白いということを再認識した2ヶ月でした。言ってみるなら、『この国全土がテーマパーク』です。至る所に魅力的な自然や文化がある。そして、どこの地域に足を運んでも必ず美味しいものが食べられる。それが日本の素晴らしさでもあります。

特に神社はコンビニの数よりも多いと言われます。言われてみれば至る所にあります。街中をはじめ、海のそば、山の麓、山頂まで、色んなところに神社があります。

神社のことはよく知らないけど「なんか落ち着くな」とか「雰囲気いいな」とか「参道に美味しい抹茶ソフトのお店があるな」とか、そこにあるだけで日本に生まれてきて良かったな、と思う瞬間は誰にでもあるのではないでしょうか。

すっかり伊勢のことが好きになってしまいまして、帰ってきてからもずっと伊勢をはじめ、日本の歴史や神話について学んでいました。前回の記事で、神棚を購入した件について書きましたが、それがまさにこの時です。

「え、この神様ってここに祀られてるんだ!」「ここってこんな歴史があったんだ!」「あ、近くにこんなところがあったんだ!」といったことがどんどん出てくる。まさに「点と点が繋がる」というやつです。

好奇心を刺激的されるとか、もうそういうレベルではありません。江戸時代には「一生に一度はお伊勢参り」と言われ、現代では「一年に一度はお伊勢参り」と言われます。

いやいや、もう待ってられない。ということで、またすぐに行くことを決心しました。思い立ったが吉日!モチベーションは鮮度が命!ということですぐに計画を練り、またお伊勢参りをすることにしました。今回のテーマは3つです。

・江戸時代から伝わるルートで参拝する
・御神札(おふだ)をお受けする
・前回行けなかった場所を回る

江戸時代では「二見興玉神社」→「豊受大神宮(外宮)」→ 「皇大神宮(内宮)」 → 「金剛證寺(朝熊山)」の順番に参拝するのが慣わしとされていました。前回は自転車用のシューズ(ビンディングシューズ)だったため、朝熊山には登ることができなかったので、今回はそのリベンジです。

そして、神棚を祀ったので御神札をお受けしなければなりません。家(神棚)があるのに、誰も住んでいない状態です。特に、伊勢神宮でお受けできる神宮大麻は、天照大御神の御神札です。日本の最高神であり、神棚の中央にお祀りするというルールがあるほど尊い存在です。神宮大麻は全国の神社でもお受けできるのですが、やはり伊勢神宮でお受けしたい、という気持ちがありました。

その他、みちひらきの神様である猿田彦大神が祀られている「猿田彦神社」や、伊勢神宮を建立した倭姫命が祀られている「倭姫宮」の参拝、博物館の訪問などを計画に入れました。

長くなってしまうので、記事を複数に分けて書いていきます。

初日は、二見興玉神社と豊受大神宮(外宮)に参拝します。東京から伊勢までのアクセスは意外と簡単です。東京から名古屋まで新幹線で行き、そこから伊勢市駅までは伊勢志摩ライナーで一本です。3時間半ほどで着きます(自転車だと3日かかりました)

2泊3日の計画で、拠点は伊勢市駅にしました。飲食店や宿、商店街、観光案内所、レンタル自転車屋さんがあります。駅から外宮までは徒歩10分くらいですが、まずは二見浦にある二見興玉神社に向かいます。

JR参宮線で、伊勢市駅から二見浦駅まで行きます(2駅です)

駅を降りて信号を渡ると「夫婦岩表参道」があります。静かな江戸の街並みを感じながら、神社までの参道を15分ほど歩きます。

二見興玉神社(ふたみおきたまじんじゃ)に着きました。猿田彦大神が祀られています。最終日に猿田彦神社にも参拝に上がりますので、その時に詳しく説明しようと思います。

海沿いにある神社って良いですよね。天気が良い日には夫婦岩の間から富士山が見えるようです。

そもそも「なぜ、最初に二見興玉神社に参拝するのか?」です。江戸時代、この地で禊(みそぎ)をして身を清めてから外宮や内宮にお参りするという風習があったからです。今でも神事の際には海に入るようです。一般の方々はこちらで参拝することにより、禊をしたということになります。

境内の至るところにカエルが置かれています。カエルは猿田彦大神の遣いであり、「無事に帰る」「若返る」といった意味が込められているそうです。

夫婦岩の沖合約700m先には、猿田彦大神が降り立ったとされる霊石「興玉神石」が沈んでおり、こちらが御神体とされています。その遥拝殿がこちらです。ちょうど夫婦岩の間から朝日が昇ります。

参拝後は同じルートで駅に戻ります。電車まで時間があったので、赤福で赤福氷をいただきました。

初めて食べる赤福氷がとても美味しかった。この日は気温が36度もあったので生き返りました。

電車の本数が少ないので、伊勢市駅でレンタル自転車を借りて、二見浦まで行くという手段も良いかもしれませんね。地図で見ると少し離れてますが、走りやすいので30分くらいで着くかと思います。

さて、二見興玉神社で「禊」が終わりましたので、伊勢市駅に戻り、豊受大神宮(外宮)に向かいます。

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