自分より強い人間が「最低でも2人いた」話、と新ロゴを作成した話。

新年早々、持病の「突発型凝り性」が発症し、2日間ほぼ寝ず食わずで完成させたのがこちらのロゴ。(突発型凝り性 → 急に何かに取り憑かれたかのように一つの物事に異常執着してしまう症状のこと)

「自分のものは、できるだけ自分で作る主義」なので、自作するぞ!と意気込んだものの、まぁこれがうまくいかない。普段ダンベル握ってる人間が、こんな繊細な作業が得意なはずがない(フライは巻きますが)。シャーペンでの下書きからはじめ、それをiMacに取り込み、Photoshopのベジェ曲線でトレースを試みましたが、どうも「躍動感」が出ない。(要するに下手)

結局、ペンタブを使ってMedibangで作成することに。が、久々に使ったので、まずソフトの使い方を思い出すことからはじまります。ブラシツールの選定やら筆圧の調整やら色々試しますが、なかなか思ったように手が動きません(そもそもの前提として絵が下手)何千回、同じ線を書き直したことでしょうか。デジタルの時代に生まれたことに感謝。

絵の部分が完成したので、今度はフォント選び。これにも3時間以上を費やしました(プロのデザイナーからしたら3時間なんて短いほうなんでしょう)。こだわり出したらキリがないですし、お店の看板になるロゴですから適当に選ぶわけにもいかない。

実は昔から、ちょっとした「フォント好き」でありまして、別に詳しいとかではないのですが、それでもフォントが我々人間に与える印象の変化に面白さを感じていました。

好きなのは、Trajan Pro、Noto Sans、Roboto、新ゴ、けいふぉんと、源ノ明朝、M+1cといったところでしょうか。

ちなみに、以前の屋号「BEAUTY & STRENGTH」はTrajan Proで作成しました。デザインの難しいところは時間が経つと見方が変わること。今日見て「良い!」と思ったことが、明日になると「なんか違うな」となり、その逆のパターンもあるわけです。今回作ったロゴがそうならないことを願います。

お陰様で超がつくほどの寝不足。ただ、好きなことをしている時は眠気がまったくこないのもまた不思議。むしろ、目が覚めちゃってしょうがない。

昔から好きなことには一直線。自分より上がいるのが許せない、常に一位を独占したいという非常にタチの悪い欲求があるのです。

割と勉強はできたほうだと思いますが、特に解剖学と生理学、英語の成績だけは常に学年トップでした。単純に「好き」だから教科書を貪るように読んでいたこともありますが、それよりも、好きなことの一番は誰にも譲りたくない、自分の上に誰かが立つのが気に食わない、トップじゃなきゃ意味がない、という変な根性がありました。

あとはアームレスリング。負けたら売店の唐揚げをおごるという学校の机で繰り広げられる闘いや、意中の女の子と手を触れ合ったり、そんな「遊び」を続けていたら、いつの間にか競技として始め、日本の頂点、世界の3位まで上り詰めたのは今でも良い思い出です。

もう、なにが興奮するかって、少なくとも同世代の同階級で“自分より強い人間が最低でも2人はいる”という現実を叩きつけられたこと。国内では「伝説の高校生」なんて言われていたくらい敵がいなかったため、もう自信満々だったわけですが、それも井の中の蛙。上には上がいました。ただ、負けて悔しいという気持ちなんかよりも「よくそこまで努力したな」「なに食ってるんだ」「どんな練習したらそんな強くなるんだ」という尊敬の気持ちしかないわけです。

自分がおよそ生活の全て、いや人生を賭けて取り組んでいると言っても過言ではない物事でしたので、矛盾するようですが「広い世界の中には自分より上がいること」を知れたことにはとても興奮しました。当時は18歳という若さだったこともあり「世界って面白いんだな」と素直に感じ、僕が学業のために海外に飛び立った大きなキッカケでもあります。もし夢が叶うとしたら、その2人に会ってゆっくり話をしたいものです。ちなみにロシア(1位)と、写真のカザフスタン(2位)の選手です。

話が物凄く脱線しましたが、このロゴ、我ながら気に入っています。ちなみに3つの意味が込められています。

まず「女性らしい細さ」です。女性らしさの定義は人それぞれ異なります。メリハリがあったり、少しぽっちゃりしていたほうが女性らしいと考える方もいるでしょう。ただ、僕にとっての女性らしさとは、まず「細さ(芯の通った華奢なカラダ)」が大前提なのです。これは”好み”と言ってしまえばそれまでなのですが、結局「美的感覚」なんてものは、個人の好みに過ぎないという僕なりの見解に基づいています。「何であんなヤツが好きなの?」「好きなんだからしょうがないでしょう」みたいな感じです。

2つ目が「翼の生えたような軽さ」です。ロゴの腕の部分は「翼」をイメージしています。「軽さ」にも様々な捉え方がありますが、それは「体重の軽さ」という概念だけではありません。例えば、ガチガチに固まった肩甲骨や股関節をほぐした後に感じるような軽快さだったり、姿勢が綺麗になることで空から吊られているような浮遊感だったり、天気が良い日に走り出したくなるようなマインドだったり、様々な捉え方があります。運動をすることで「疲れる」のではなく、運動をすることで「翔ける」感覚を感じて欲しいという、願いが込められています。

そして、3つ目が「赤ちゃんのような心身」です。ロゴをよく見ていただくと、体が折り畳まれているかと思います。これは赤ちゃんをイメージしています。心身なので「こころ」と「からだ」の2つに分けて考えています。順番が前後しますが「からだ」の部分については、赤ちゃんのように「柔軟性に富んだからだ」であった欲しいこと。翼の部分と似ていますが、体を鍛えることで硬い体になって欲しくないのです。見た目を良くすることだけに執着するあまり、鍛えることのみを優先し、体がガチガチに硬くなり、動きも悪くなり、やがて怪我をしてしまうという人をこれでもかというほど見てきました。怪我というのは非常に厄介なもので、痛みと付き合いながら続けるか、引退に追い込まれるか、運良く症状が改善するか(時間がかかる)、という道しかなくなってしまうわけです。生まれたての赤ちゃんの体を観察するとわかりますが、ぐにゃんぐにゃんに緩んでいるはずです。まだ関節が完成していないこともありますが、羨ましいほど柔らかな動きをしています。目指すべきは”人間本来”が持つ(持っていた)柔らかさだと思うのです。

そして「こころ」についてですが、これは僕が最も重要視している部分であります。赤ちゃんに限った話ではなりませんが、子供の頃は何にでも興味を示し、疲れ果てるまで元気よくはしゃぎ回ったはずなのです。それが大人になるにつれ「疲れるから嫌だ」「体育苦手だったから」「運動より食事で痩せる派だから」などという理由で、どんどん動かなくなる。どんどん衰えていく。どんどん太っていく。そうならないためにも、動くことの楽しさだったり、気持ちよさだったり、心地よさだったり、そうした感覚を取り戻してほしい。「実は運動嫌いな人なんかいない」というのは、僕の中の揺るがない信条なのです。

長くなりましたが、こんなところです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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