【北アルプスの秘境】(前編)3泊4日、裏銀座縦走路をソロテント泊で登ってきたら想像以上に過酷だった話。

北アルプスを代表する「裏銀座縦走路」にソロテント泊で挑戦してきました。

今回はその時の記録です。

目次

裏銀座縦走路とは?

裏銀座縦走路は、北アルプス(飛騨山脈)を代表する縦走路の一つ。総距離50km以上にも及ぶロングコースです。

表があれば裏がある。位置的には、以前ご紹介した表銀座縦走路の反対側にあります。

鷲羽岳や水晶岳、三俣蓮華岳など北アルプスを代表する名峰を歩くことのできる超豪華コースとなっています。

ただ、要求される体力レベルも最高クラスとなります。ソロテント泊となるとさらにレベルは上がるので、準備に準備を重ね挑みました。

哀悼の意を込めた挑戦

裏銀座縦走に挑戦する8日ほど前に、20年飼っていた愛猫を亡くしました。家族であり、友達であり、最高の相棒でした。残念ながら最期に立ち会うことはできませんでした。

家族曰く、亡くなる前日まで衰弱した身体で自宅の階段を懸命に上っていたそうです。

彼のそんな姿を想像したら、今回の登山は過去一番の挑戦といえど、どんなに過酷でも諦めるわけにはいきませんでした。

【1日目】日本三大急登「ブナ立尾根」からスタート

新宿から夜行バスを利用し、七倉ダムに到着。到着したのが4時頃。満点の星空の下で始発のタクシーを待ちます。

高瀬ダムに到着。待機していた他の登山客とタクシーを相乗りさせていただきました。登山口までのトンネルを抜けていきます。

6:25 登山口に到着。日本三大急登の一つ「ブナ立尾根」を登ります。烏帽子小屋までは5時間ほどです。

早速、裏銀座の洗礼を受けます。徐々に傾斜がキツくなると思いきや、登りはじめた瞬間から傾斜MAX。テント泊装備で20kg以上背負っているので脚がパンパン。

烏帽子小屋に到着

9:40 烏帽子小屋に到着。3時間半ほどで登ってきました。少しペースを上げすぎたかもしれません。今日はここで一泊します。

奥に見えるのが烏帽子岳。烏帽子小屋から往復2時間ほど。まだ午前なので時間的には全く問題ありませんでした。

烏帽子小屋まで戻ってきました。烏帽子小屋の前には高山植物のイワギキョウが綺麗に咲いています。明日は長い一日になるのでテントでゆっくり休みました。

【2日目】黒部川源流を目指して

2日目は北アルプス最奥地を目指します。目的地は三俣山荘です。途中に山小屋はありますが、幕営ができないため、テント泊の場合は11時間ほど歩く必要があります。体力勝負です。まずは野口五郎岳を越えていきます。

真砂岳を越えて水晶小屋に向かうまでの道です。秘境と呼ばれるだけあって「山に抱かれている」という感じです。

水晶岳に到着しました。日本百名山の一つです。あいにくの天候で眺望は無し。晴れていれば北アルプスの絶景を楽しむことができます。

鷲羽岳に向かうまでの景色です。北アルプスの最奥地であり、黒部川の源流がある場所です。まさに秘境中の秘境。滅多にお目にかかれない景色なのでしっかり目に焼き付けます。

鷲羽岳に到着。日本百名山の一つです。すっかり青空が広がり、遠くには槍ヶ岳も見えました。

鷲羽岳を越えると三俣山荘が見えてきます。日本にいるとは思えないほどの美しい景色。あと一息です。

北アルプス最奥地「三俣山荘」に到着

三俣山荘に到着。北アルプスの最奥地です。最奥地とか源流とかいう言葉を聞くとゾクゾクしますね。

ちなみに三俣山荘は、黒部の山賊(山と溪谷社)の著者である故・伊藤正一さんが長年守り続けた山荘でもあります。

著:伊藤 正一
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これから裏銀座縦走を考えている方は、事前に本を読まれてから登ると楽しさが倍増しますよ。

さて、裏銀座縦走も中盤に差し掛かりました。

翌日は三俣蓮華岳に向かいますが、あまりに晴天続きなので、この後に起こることは予想だにしませんでした。

<後編に続く>

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