昨年の夏にFMSの資格を取得したものの、まだ実際の指導で生かせていないのが現状です。
FMSについては、以前こちらの記事でご紹介しました。
FMSとは「Functional Movement Screen」の頭文字を取ったもので、日常生活やスポーツにおいて障害リスクとなる可能性を判別するためのテストです。簡単に言えば「今は痛みがなくても、そのままだと将来どこかしら故障するかもしれませんよ」ということを事前予測するためのテスト。
そんな大切なテストをなぜ早く現場で生かさなかったというと、内容があまりに難解で、一度セミナーに参加したところで完全に理解するのが困難だったこと(あくまで僕の頭が足りなかっただけ)。そして、FMSのテストキットが割と高額なので(約8万円)、きちんと理解してからじゃないと宝の持ち腐れになるかと思ったからです。
ピラティスの試験も終わってひと段落したので、この夏はFMSの学習に力を入れようと思った次第です… …次第なんですけど、やっぱテストキットがないことには始まらない。でも高い。
テストキットはシンプルな作りなので「これ、自作でいけるんじゃないか?」と前々から思っていました。1本の長い板と3本の棒、あとは紐があれば作れてしまうからです。情報は少ないですが、実際に自作している人の記事もチラホラ見かけたので、やっぱ自作でいけるよな、と思ったわけです。
でも「ロゴ」が入っていたほうがサマになってるし、なにより自作したものを使っているのがバレたら本部からなにか言われるんじゃないか、という懸念もあったわけです。
ただ、ここで思わぬ展開が。
FMSの開発者であるGRAY COOK氏の著書「MOVEMENT」を読んでいるとこんな一文が。
「自分で製作したものをテストで使用してもよい」
なんと(笑) これで正々堂々と自作ツールを使えるではないですか。ということで、翌日早速ホームセンターに足を運びました。
- 長さ150cmのツーバイシックス(2 x 6)の角材 x 1本
- 60cmの丸棒(太さは適当でOK) x 2本
- 紐またはゴム
- 120cmの丸棒
必要なのはたったこれだけ。4000円くらいでいけます。
そして手順も簡単。角材に2箇所穴を開けて終わりです。
ツーバイシックス(2 x 6)の角材はホームセンターで手に入ります。なお、ツーバイフォー(2 x 4)だと幅が狭すぎるので、2 x 6の角材を選びます。
また、立てかけて売っている場合、反っていることがあるので注意。できるだけ真っ直ぐのものを選びましょう。
穴の大きさは棒の太さに合わせます。ちょうど太さ20mmの丸棒が売っていたので、ドリルも20mm用を購入。
ポイントは真っ直ぐに穴をあけること。でないと、棒が斜めになってしまうから。垂直に穴をあける機械があればいいのですが、そんなものは持っておらず。電動ドリルで開けていきます。
穴の深さですが、僕は貫通させました。左右の棒の高さが合わせやすいからです。
ただし、2 x 6の角材だと高さが14cmほどあるので、一方向からではドリルが届かない。なので、両側から穴を開けました。上下からの穴が微妙にずれただけで棒が入らなくなるので、ズレた分はヤスリでなんとかしました。
最後に、ハードルが倒れないように一工夫。角材の端に穴を開け、短く切った棒をボンドでつけました。一工夫と言いましたが、公式のテストキットの真似です。
そんなこんなで完成したのがこちら。大満足… ですが「っぽく」するために、さらにFMSのロゴを入れてみることに。
FMSのロゴをマスキングシートでカットし、角材に貼り付けます。
あとは、木材用のスプレーで吹きかけて乾燥させるだけ。
完成です。我ながらよくできました。なお、スプレー代は「4,000円とは別」なのでご了承ください。
物足りない点を強いて挙げれば「目盛り」が印字されていないことでしょうか。メジャーテープのようなもので貼りつけてもいいのですが、いまいち良いデザインのものが見つからないので保留ということで。やや手間はかかりますが、実際のテストではメジャーを使えば充分対応できると思います。
またなにか改善点があれば追記します。参考になれば幸いです。