ロードバイク自家塗装プロジェクト、いよいよ最終回です。
ついに完成しました。本当に長い道のりでした。僕の誕生日(7月16日)に作業を開始して、完成したのが8月6日。3週間かかりました。作業する時間に加えて、勉強したり、塗装を乾かしたり、パーツを選んだり、修正したりする時間もかかるので、余計に長く感じました。
これまでの工程を振り返りながら紹介していきます。
全体像


車体の色は「ネイビー x ブラック」に変更しました。ネイビーが好きという理由もありますが、落ち着いた色なのでウェアとのコーディネートがしやすいと感じました。
フレーム(アルミ)


見事にボロボロでしたので、全体を塗装し直しました。「剥離 → やすりがけ → 塗装」の順に進めました。全ての工程の2/3を占めますし、知識ゼロの状態から始めましたので一番大変な作業でした。
マスキングシートで作成した「BASSO」のロゴは大成功。ホワイトの下地を塗り、ロゴの形に切り抜いたマスキングシートの上からネイビーで塗りました。
フロントフォーク(カーボン)


一番劣化していた部分です。カーボンという性質上、剥離剤は使用できないので必死にヤスリをかけました。元の状態があまりに酷かったので、見違えるように綺麗に仕上がりました。
トップチューブ(ロゴは自作)


Photoshopで作ったロゴ。どんなに探してもロゴが見つからないのであきらめようかと思いましたが、ロゴがないのは寂しいので、頑張って自作しました。
ステム





ハンドルまわりも錆が酷かったのですべて取り替えました。ハンドル経を31.8mmに変えるため、まずはステムを新しくしました。イタリアの老舗メーカー「Deta」ZERO2をチョイス。
ハンドル



ハンドルは「25.4mm → 31.8mm」に変更しました。形状もアナトミックからアナトミックシャローになりました。
バーテープは、fi’zi:k(フィジーク)の「TEMPO」を選びました。ロングライドを前提としているので、手に優しいバーテープがいいと考えました。モチモチした握り心地のバーテープです。地面からの衝撃もしっかり吸収してくれます。アルミのロードバイクは乗り心地が”硬い”ので、この恩恵はとても大きく感じます。
クランク


クランクは「SORA → 105(5800系)」に変更。9速から11速対応になりました。コンパクトドライブ(50-34T)なので、貧脚な自分でも上りに対応できそうです。
ペダル


ペダルは「SPD → SPD-SL」に変更。そもそもSPD用のシューズは持っていないのに、なんで今まで変えなかったのかって話です。SPD-SL用のシューズは持っているので、ようやくビンディングが活躍します。
フロントブレーキ


フロントブレーキも105(5800系)に変更。
リアブレーキ


リアも105(5800系)に変更。
スプロケット


9速 → 11速に変更したため、ホイールとスプロケットを交換。スプロケットは11 – 32Tにしました。これなら貧脚な自分でもヒルクライムに対応できそうです。
ボトルゲージ


ボトルゲージも交換。こだわりはありませんが、ボトルを取り出しやすいタイプを選びました。シートチューブ側のボトルゲージはトップチューブが干渉して取り出しにくい場合があります。新しいボトルゲージは、ボトルを横方向に取り出すことができます。
試乗してみた感想
最終点検が終わったので試乗してみました。
加速、巡航スピード、ブレーキの効き具合、変速のなめらかさ、ハンドリング。すべてが想像を越えてきました。
正直、10年も乗っていたら体の一部みたいなものなので、以前の状態でも乗り心地に不満はありませんでした。なので「見た目は綺麗になるけど、乗り心地はあんま変わらないんだろうなぁ」くらいに思っていたわけです。
それが乗ってびっくり。化けました。はじめは「少し遠くまでお出かけできればいいや」くらいにしか思っていなかったのですが、普通にレースでも使えそうです。面白いのが、フレームそのものは変わっていないから、どこか「昔の乗り心地」もちゃんと残ってるんですよね。
昔の乗り心地はそのままに、より快適な自転車になった、という感じです。全てが変わってしまったらそれこそ面白くないですからね。
自作して感じたこと
たった3週間前のことですが、はじめはアルミ剥き出しのフレームでした。
「うわぁ、やってしまった。なんでうまくいかないんだろう」と失敗の連続でした。
しかし、自分で決めたことなのでベストは尽くしたい。
勉強と試行錯誤を重ねることで、少しずつ希望が見えてきました。
完成が近づいてくると、不安な気持ちよりも「早く乗りたい」という気持ちに変わってきました。
そして遂に、
蘇りました。
世界に一台だけの自転車です。最高の誕生日プレゼント。これは自信になりました。自分の手で完成させることができたこともそうですが「もっと自転車のことが好きになれたこと」がなによりも嬉しいです。
もちろん、まだまだ知らないことだらけです。しかし、一つ一つのパーツを自分の手で組み立てたことは、貴重な経験になりました。

最後までお世話になったY’s Road東大和店。ありがとうございました。
自分の責任は自分で負うもの
自分で組み立てた自転車なので、すべての責任は自分で持つべきです。
しかし、これは自転車に限った話ではありません。何事も自分で決めたことは自分で責任を持たなければならないというのが僕の考えです。
すぐに人のせいにする人っていると思います。みんな自分が一番大切だから、自分の弱さを認めたくなんですよね。でも、掘り下げていくと、人生で起こるすべてのことは自分に責任がある場合がほとんどだと思うのです。自分の選択次第で望まない状況は避けられますし、他の選択肢も必ずあるからです。
それが、周囲の期待やプライドが邪魔をして、諦めてしまうことって多いはずです。自分で勇気と責任を持ち、自分で決断すれば、自分の望んだ方向に進むことはできると信じています。
もちろん、すべてがうまくいくとは限りませんが、なにかあってもそれは自分で決めたことだから、諦めがつくんですよね。誰かを頼ることも大切ですが、最終的には自分の身は自分で守るようにしたいです。
やってみなきゃ分からない。