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【FMSセミナー参加レポ】まずそもそもトレーニングをする段階にあるのか、という話。

3日間のFMSセミナーに参加してきました。昨年に引き続き2度目となる参加です。

一応資格は保有していますが、あまりに難解で奥が深いので、1回の受講で理解するのは正直困難でした。ただ、非常に有益かつ、運動指導者にとっては必須レベルな内容なので、理解できるまで何度でも参加させていただくつもりでいます。現状、再受講が無料なのがありがたいです。

NSCA-CPT(パーソナルトレーナーの国際ライセンス)をはじめ、運動系の資格はいくつか保有していますが、その中でも一番大切だと感じているのがこのFMSです。

なんでそんなに大切なのか?

FMSについては、こちらの過去記事で説明していますので詳しい説明は省略させていただきますが、簡単に言えば、日常生活やスポーツシーンにおいて、障害リスクとなる可能性となる動きを判別するシステムです。

もっと簡単に言えば「今のままだと将来やばいよ、体痛めるよ」ということを知らせてくれるシステムです。

さて、先日こんなニュースが話題になりました。

「パーソナル筋力トレーニング」でのけがや体調不良に注意!-コロナ禍でより高まる健康志向や運動不足解消の意外な落とし穴!?-

パーソナルトレーニングの現場で怪我をする人が続出しているというニュースです。この件については今回のセミナーでも話題になりました。健康な体をつくるための場においてあってはならないことですね。

実際の指導現場を見ていないのでなんとも言えませんが、恐らく無理な負荷をかけたんでしょう。インスタを見てても「これやべーんじゃねぇの?」と思うことは日常茶飯事なので、それがとうとう問題になってしまったのだと思います。

昔から筋トレ界隈では「追い込むこと」が美徳とされる風潮がありますからね。ウエイトを使うことや追い込むことが必ずしも悪だとは思いませんが、まずそもそも「その段階にあるの?」ということを知る必要があるなと。柔軟性に乏しかったり身体をコントロールするための必要最低限の能力がないのに、そうしたトレーニングをすれば怪我のリスクが高いのは当然なわけで。

そういうのが怖いこともあって僕はウエイトをほとんど使わせないというのもありますね。例えば、会社帰りでガチガチに身体が固まっている人にウエイトを持たせるなんて僕はできません。そもそもウエイトで獲得した体は、ウエイトを扱い続けなければ維持できないので、パーソナルトレーニングというビジネス構造的にそれってどうなのかな?と懐疑的な理由もあってです。みんながみんなウエイトトレーニングを生涯続けるわけではないでしょうから。

そんなことなら機能的な体を獲得して「いつでも動けるぜ」という体を目指したほうがいいのかなと。言いたいことは山々ありますが、まずは「きちんと下地をつくりましょう」ということですね。それからなら何をやってもいいと思います。あとは本人の自由です。

街中でランニングをしている人を観察しても、色んなフォームで走っている人を見かけます。上下にピョンピョン跳ねている人、左右にグニャグニャ揺れている人、脚が内股になってしまっている人、スポーツブラしたほうがいいんじゃないという人(クーパー靭帯切れたら厄介です)など。

そういう人を見て「もっとこうしたほうがいいよ」とフォームの改善を提案するのは簡単ですが、問題は「ランニングをするための最低限の身体の機能を有してるの?」ということです。そもそも身体が適切に機能しないのにフォームの修正をしたところで、また別の問題が起こるんじゃないの?と考えています。「そもそも論」なわけです。

手前味噌な話になりますが、僕自身のFMSのスコアは19点(21点中)です。満点じゃないのが僕の中で不服ですが、スポーツをする人間としては高いほうです。よほど特別な技能が必要なスポーツを除き、ある程度のスポーツにすぐに馴染んでいけるのは、FMSのスコアと相関関係があることを示唆しているのかなと。

これからお客様全員にFMSテストは義務付けて行っていくつもりです。結果の良し悪しというより現状把握です。スコアが低いまま運動を継続しても、決して良い結果は生まれないと考えています。

FMSの商標にもなっている「Move well, Move often(正しく動き、よく動く)」。続けていればそのうち良くなるよ、という考えが一般的ですが、そうではないと。まずは正しい動きを学習し、それからよく動くようにすること、が大切ということです。

見た目も大切ですが、それは機能ありきの話だと僕は考えています。

ABOUT ME
浅野 弘樹
東京都立川市の女性専門パーソナルトレーニングジム『ASANO』代表。米国サンタモニカにて修行を積んだ後、24歳の時、表参道に女性専門パーソナルトレーニングジムをオープン。半年以上予約のとれないトレーナーとなり、10,000人以上の女性のボディメイクに携わる。現在は立川市に移転し、ピラティスを中心とした指導をおこなう。【実績】アームレスリング世界選手権-57kg級3位、全日本ジュニア・全国高校選手権2年連続優勝【活動】登山、トレイルラン、トライアスロン【座右の銘】やってみなきゃわからないでしょう